SSH講演会を開催しました

 10月31日(月)に、慶應義塾大学医学部教授 岡野 栄之(おかの ひでゆき)先生を講師にお招きし、「iPS細胞を用いた中枢神経系の再生医療と創薬研究」のテーマでSSH講演会を開催しました。高校生・中学生の全学年を対象とし、3年ぶりに対面(オンラインも併用)で実施しました。 

 岡野先生は、「神経系は再生しない」という常識を覆した発見をされ、iPS細胞から神経幹細胞を作製することに成功し、2012年には、ヒト由来のiPS細胞を脊髄損傷のマウスやサルに移植することを成功させています。また、昨年12月には世界で初めて、ヒトiPS細胞由来の神経前駆細胞を脊髄損傷の患者に移植しました。いまだ根本的な治療法のない脊髄損傷における初の臨床研究は、大変な期待と注目を集めています。これまで20年以上にわたり脊髄損傷の再生医療の研究を重ね、チームを率いていらっしゃいます

 講演では、「ご自身が高校生の頃から抱いていた疑問が実際に臨床実験にまで繋がる研究に発展したこと。」「一見科学を相手にしている研究でも、研究者同士の支え合いや対話が本当に大切だということ。」など、研究者を志す生徒に向けたメッセージもいただきました。

 また、講演後の質疑応答では、途切れることのない質問にも丁寧にお答えくださり、生徒の夢の後押しをしていただきました。